新年あけましておめでとうございます。
本年も皆様からご指導いただきながら、進んで生きたいとおもいますので、よろしくお願いいたします。

「多様性」

新年が始まり5日が経ちました。
様々な出来事が毎日を駆け巡っています。
情報をみていて、メディアの取り上げる話題一つが国民の流れを変えていくことは確かなことだと改めて感じます。サジ加減を見失わずジャーナリズムを追及していってほしいと思います。

そんなニュースの中で、昨年イラク人の記者が、米国ブッシュ大統領に靴を投げつけた事件を取り上げられましたね。記憶に新しい方も多いかと思います。
私は、あの事件で報道の仕方、またイラク人が米国に対しての複雑な思いを表した「事実」としての側面をみれたのが感心しました。靴を投げたイラク人の記者に対して、世界の多くの人たちが賛同し、デモ行動を起こし釈放を要求したり、「ああいう男と娘を結婚させたい」などという人が現れたという現実があったそうです。
これは、米国国内ではほとんど放送されなかったそうですが、米国の活動家の方も戦争の有無を除いても、背景が感慨見れる事実として、非常に尊重されていました。

もし、これが現在の日本で同じことが起こったらどうでしょうか。
事件の事柄は違えど、現在の雇用問題や、拉致問題、医療問題など様々な問題で亡くなっている方々がいます。その背景を伝えるために、あのような行為をしたとしたら。
たとえば経団連会長に靴を投げつける記者や人間がいたとしても、日ごろから、経団連に環境待遇を訴えている労働団体の方々が、デモをおこすでしょうか、娘さんと結婚させようと思うでしょうか。まず、ありえない光景ですね。

私は、イラク人記者の行為自体は、お粗末であったと思います。しかし、賛同者は、彼の正義に合致すればそれを行った人を救済しようとします。 そこに、人間としての暖かみがあるのだなと今回感じました。そして、あの報道からみえる様々な背景がジャーナリズムだなと感じました。

もちろん、こうした考え方を単純に正当化しようとは思いません。法を犯した正義のぶつかり合いが、戦争であり紛争でありテロであり、昨今の中東の混乱の要因でもあります。

ただ、その側面で、昨今問題視される「正義」の定義や根拠を、法や社会的立場に求めるだけでは、何も進まないと思います。貧しく弱い立場の人間を「自己責任」だと弾き飛ばすだけでは、世界の中では渡り合っていけないであろうと思います。
*ここでいう弱い立場とは自己で動く意志のある立場の人を指します。

上記にふれましたが、紛争もない日本の情勢の中での問題として、雇用問題もあります。
毎年、春闘で闘争方針を連合は打ち出します。
景気がよかったころは非正規労働者へも高待遇な態度であった連合が、現在の世界金融危機で非正規労働者の解雇になると、正社員だけのベアに切り替え要求になります。
これでは、連合は「弱い立場」を訴えている割に「自分の金」という欲望が出ている結果になってしまって、結果マイナスに働くのではないかと私は見てしまいます。

この感覚で記者が、経団連会長に靴を投げても、イラク人現象はおきませんよね。

この一つのニュースから、様々な時代背景、経済背景、国家背景、人種背景、思想背景、経済背景などが、見え隠れすると思います。

私は2009年は、システムを変換する準備の年にしなければ、日本はいけないと思います。
バブル経済が崩壊して15年ぐらいが経ちます。しかし、従来のままの経済成長を前提としたシステムが、前提ですべてが動いています。
そのときに是正するべきであったが、のらりくらり経済の好景気がきたりしたため、踏み出せずにいたのだと思います。

そのシステムを是正しなかったので、今回の金融危機を直撃したのだと思います。そして、直撃した人が悪いのではなく、そこにいた人が運が悪いというような、流れにもなっています。

ベア要求も、そうした従来のシステムを守る行為の一つともいえると思います。このシステムでは、システムの中にいる人しか守られません。そして、その中の人も状況次第ではシステム外に放り出されてしまうかもしれません。

現在の法や社会的立場を最優先にした「理性」のシステムでは対応はできない時代になると思います。
これからは、世界がみせた、システムの外、また人間的な「情」を持ち込んで、社会の動きを生み出すことも、大切になるであろうと思います。

ですから、あのイラク人の行動が世界を動かし、ヨーロッパや中東を中心に活動が起こる現状があることに、感心したのです。

政治学や統計学、歴史学をみても、好景気の続きとして不景気がくるときは、システムの破綻が如実に現れるようです。
食料品の値上げ、原油高、そして世界的な金融危機が起こりました。
人間は欲望の塊でもあります。他人のことなどお構いなしに自分の生活を守ろうとする人が増えてくれば、経済は回りません。悪循環になります。

やはり、システムのシフトをさらに一段あげていかなければ日本や地域は、世界と共存していくことは難しいと感じました。
生意気な意見になりましたが、そんなことを感じながら新年最初のブログとさせていただきます。

本年もよろしくお願いいたします。

                       若狭 清史