「期待」

先日、都内で外交に関するセミナーや意見交換会に出席させてもらいましたが、その時に思ったことを綴りたいと思います。国会議員の方や地方議員の方なども出席されていました。そんな中で果たしてどういった議論になるのか私も楽しみでいました。

「有事に米国は日本を守ってくれるのか?」という即席題目で議論がスタートしました。

私はこの手の題目で議論するということが、「まだ、こんな議論に需要があるのか?」と正直思ってしまいました。議員の方や専門家と言われる方々が必死にこの問題を議論されていて、私は「米国音痴」ともとれる感覚が忘れられません。真剣に議論しているのではあれば、何かしらの意図があってとしか考えられなかったからです。

実際、米国の友人と議論していても、現地(米国)ではオバマ大統領は外交経験が浅いので、対アジア外交はオバマ大統領で大丈夫か?と言われているくらいです。ですから、米国は、東アジアで揉め事があればあるほど、外交に口を出し、力を発揮できるチャンスだという認識で、ラッキーとすら思っています。ですから、日韓問題や、対中国、対北朝鮮などの朝鮮半島情勢の問題が大きくなればなるほど、米国はここぞとばかりに策を練ってくると言う状況なのです。

ですから、米国はアジア外交政策をこのように捉えているのですから、貴重なアジア諸国との同盟ネットワークを失うような、一国擁護を推奨するわけがないのです。大体、米国事態、異国の集合体でありますし、植民地政策での失敗を学んでいるのですから、そうなるのは当然です。

米国の各施策実現における優先同盟国はあると思います。対中国包囲網問題に関してみれば、当然のように日韓は貴重な同盟ツールでしょうし、北朝鮮問題に関しても日韓との連携で米国の立場向上には不可欠なツール国でしょう。

ですから、今回の議論でも出ていましたが、「現政権ではダメだ」とか、「現首相では米国になめられる」という論議もありましたが、そうではないのです。米国は「同盟国日本」という目でしか、見ていないということです。

しかし、日本の優先度の高さをあげれば、財政面です。
ただでさえガタガタ財政の米国です。欧州の景気で米国が影響を受ける現実があり、イランにアフガニスタン問題などが米国に突き刺さっている現状では、日本は優等生国です。ですから、対日本外交には、財政面を筆頭に期待をしていると言う見方です。

実際に米国滞在時でも、最近でも米国の政策優先順位は国内諸問題・財政・欧州経済を中心とした情勢・中東アジア情勢・その次に朝鮮半島情勢というのが実情です。

米国政府や報道から「対日本」に関する施策や情報など主だったものはなく、一諸外国の一つなのです。ですから、いくら日本で「有事の時は米国は守ってくれるのか?」と真剣な議論をしたところで、ワシントンD.C.の方々が注視するわけがないのです。すべては相対的にみていくのです。

私は、その時に、その議論では非常に場違いだったかもしれませんが、上記を伝えさせていただきました。やはり、米国の目をいちいち気にすることなく、自国のことをどうやって守るのかの議論に集中すべきだと思います。
マスメディアも議会も自虐的な議論にならず、建設的提言をしていくべきだと感じます。

そんな事を感じました。

                              若狹 清史