梅雨入り宣言がされた県内ですが、春夏秋冬がある自然の醍醐味を感じます。地球の存在を大きくとらえながら、時代を生きる大切さを感じますね。よくできた星ですね。
「マニフェスト」
国の助成枠をみて政策を考える中で、やはりマニフェストの意義を感じます。
最近は、マニフェストの非難を評論家などがされています。
しかし、私は政権与党が掲げているマニフェストの達成率が低いのか、評価が低いかを評論家が論評しているだけであって、マニフェスト自体を非難することには疑問を覚えます。
従来のパフォーマンスの政治を行っていた時代から、具体化するような数字をいれたマニフェストが必要と国民が求め、しかし、それが達成しないと従来のやり方がよかったという議論では先に進みません。
たしかに、実現する内容なのかをチェックしなければならない項目も多々あると私も思いますが、その政党が考え抜いて官僚主導にせず自らが何ができるかを考え抜いた政策がマニフェストというモノで発表されているのだから、各政党の日本像なのです。
そんなことを考えながら、昨今の住宅政策に最近携わる機会が多いのですが、各党のマニフェストを比べながら、今後の日本像を想像しています。
さて、住宅政策の中で、現与党は「非遡及型ローン」を推奨しています。これは、「担保物件を放棄してしまえば、借主のそれ以上の責任は問われない」というノンリコース型です。要は、放棄さえすれば借金は残らない仕組みです。
このシステムは世界を激震に陥れたサブプライムショックで持ち主が手放さなくてはならなくなった家が実体経済にも大きな影を落としたアメリカで大人気のモノです。ですが、日本ではこの条件が合うか合わないかの環境調査が必要ですが、成功する可能性もあります。
従来の日本の住宅ローンでは、家を購入したときから債務超過になります。
これは、経済動向でも見られますが、購入した瞬間に元値が下落するからです。ローンによって購入すれば、その債務ほどの価値を購入した住宅にはつかないのです。
銀行ももちろん事情をしりながら融資をしています。それは、金融機関全般にあるBIS規制があるからです。企業融資とくらべるとリスクが半分で済む環境などが整っているからです。
逆に見ればこの条件があるから、担保主義、抵当権付住宅ローンが蔓延していて、賃借物件などには目がいかないという流れです。
また、日本は地価が下落をたどっていますから、売りたいけれど担保割れしていたり、経済状況の不安定化で厳格審査で融資が出ないなどの問題がありますから、非遡及型ローンは救世主のように思います。
しかし、アメリカのような状況も懸念されますので、現段階での決定は非常に難しい施策に思います。
旧与党と現与党の住宅施策はそれほどかわりません。ですから、ここ数年で決定できうる内容かどうかは疑問が残る住宅政策ですが、日本の今後の人口ピラミッドや経済構造をみると、この政策の議論スタートが望ましいと思います。
従来の作っては壊す「フロー消費型社会」から、長く大切に使う「ストック型社会」へと進めている現在では、各ビジョン実現にむけた充実議論がかかせません。
例えば、これからはリフォームだというではあれば、リフォームローンの充実は欠かせませんが、リフォームによる不動産価値の見直しなどには、手はつけられていません。
一つ一つの問題を方向性が変わらないのであれば超党派で取り組まなければ、住宅需要は税控除というインセンティブを超えるような形はとれないと思います。
住宅政策をみていてそんなことを考えながら、マニフェストの重要性を感じた今回でした。
若狹 清史