資本主義社会の日本ですが、カネに追及する社会の良しあしを最近感じます。
カネを求めすぎて心が歪んで見える人もいます。
国家としての資本主義には理解できますが地域レベルでは、まさに思いやりがもてるバランスを求めていくべきだと感じますね。
「相続」
先の参院選挙が終わり、各政党、各議員の方々が新たなスタートを切ろうとされています。今回、争点は消費税だとか、法人税だとか、様々な見方があるかと思います。しかし、これだ!という争点がない選挙の場合は、比較的、雇用であったり政治改革やカネの問題がクローズアップされやすい日本です。
先日、久しぶりに米国にいたときの書類をみながら、今の日本に活かされる政策はないかとみていたのですが、活かされるかどうかは別としてインパクトがある政策がありました。
それは、「相続税」です。ブッシュ政権時の「相続税廃止法案」が非常に奇抜なもので、今の米国でまさに様々な問題を呼んでいるものであります。
丁度、今年に被相続人が亡くなった場合、その相続人が払う相続税は「無」でしたが、来年から税率が55%になります。
なにやら、すごいインパクトがありますよね。
2001年のブッシュ政権の廃止法案は毎年最高税率を1%ずつ下げていくことが目玉でした。ちなみにブッシュ政権前の最高税率は55%です。(約67万ドルを超える遺産すべてに相続税が課されます)
2001年から1%下げていき、2009年に税率は45%になります。そして非課税枠は350万ドルとなります。しかし、2010年には税率は44%ではなく税率は0%になります。
なぜかと言いますと、この法案自体に期限を設けた時限法であると同時にブッシュ政権の目玉だからです。ですから2011年にはこの法案は効力を失い、以前の状態に戻ります。
ということは、2010年に亡くなる資産相続者は、相続税率は0%ですが、2011年に亡くなれば最高で55%の相続税がかかります。
現在、オバマ政権は2010年は2009年の税率に戻すということを言われているようですが、どうなるかわかりませんし、連邦議会も解決案を出さなければ、2011年以降の税率は自動的に戻ります。
大きな資産をもっている方々からすると大事件かもしれませんが、そうでない方々からすると、あまり影響はすくないのかもしれません。しかし、この法案が施工されていた時、私も在米日系人の方々と話をしたことがありますが、米国は政治の意見が偏っているということがあるが、思いきった施策ができるのが米国だということを言われていたのを思い出します。
あとは、この法案からくる悪い方への影響が少なければいいと懸念はしています。現段階では2009年から2010年へは税率は45%から0%になるわけですから、病で倒れ、現状が芳しくない方々をご家族が強引な延命治療をする可能性もあります。
また2010年から2011年も今のままいくとすれば、安楽死を推奨している州などでは劇的に増えるかもしれません。
最後は、その人の「心」に呼びかけるしかない法案になるとは思いますが、今後、この法案施工開始の数年をみていた私としては最後どのような形で落ち着くのかみていきたいと思います。
しかし、日本もこのような施策をヒントに思いきった施策を考え実行していかなくてはいけない時期だと思います。いつの時代も同じ議論をして結論がでないということをしていたり、思いきった施策を言えば選挙で不利になるという現状ではいけません。
日本にとって、地域にとって何が本当にいいのかを、「心」を鬼にして我々一人ひとりが考えていかなくてはいけませんし、このような思いきった施策の実行を期待したいと私は思います。
若狹 清史